PILL-5と錠剤嚥下えんげ障害
Q&A

錠剤嚥下障害やPILL-5などについて
Q&A形式で専門家がお答えします。

錠剤嚥下障害と判定結果が出た場合、どこに相談したらいいですか?
かかりつけ医や薬剤師に相談しましょう。
薬を飲む時の姿勢で気をつけることはありますか。
以下のことに注意してください。
座位の場合
顎が上がっていないか、体幹がずれていないか
ベッド上の場合
上体を起こす角度が腹部を圧迫せずに飲み込みやすくなっているか
頸部を枕やクッションで固定し前屈の姿勢にしているか
麻痺がある場合
身体を傾ける方向が安全に飲み込みやすい方に向けられているか
薬を飲んだあとに気をつけることはありますか?
本人の口の中の感覚が鈍くなっていると、口の中に薬が残っていることを感じにくくなることがあります。
あらかじめ口の中の薬が残りやすい部位を把握して、薬が全部飲み込めているかを確認しましょう。

のどに残留することもあるので、つかえ感がないか、ひりひりする痛みがないかなども確認し、状況に応じてゼリーを追加で飲み込み、様子を見ます。

薬が残りやすいところ:くちびるの裏側、上あご、舌、舌の裏側、頬の内側薬が残りやすいところ:くちびるの裏側、上あご、舌、舌の裏側、頬の内側
嚥下障害がない場合でも、錠剤嚥下障害になることはありますか?
嚥下機能に問題ない場合でも、次のようなケースで生じることがあります。
薬の副作用
抗精神薬、抗うつ薬、睡眠剤、鎮痙剤は、「口が乾きやすい」「意識の低下(ぼ~っとしている)」などの副作用によって薬が飲み込みにくい状態になることがある。
疾患やその
治療の影響
例えば食道がんで食道を切除し、胃を食道の代用として延ばして繋げている場合などでは、食道の動きが低下しているため飲み込みにくい。
精神的な原因
飲み込むことで窒息するのではないかとの恐怖心から飲み込めない。

その他、加齢に伴って生じることもあります。

薬を割ったり砕いたりして飲んではいけないのはなぜですか?
形を変えてしまうと効き目に影響が出る薬もあるためです。

(例)

腸溶剤
腸に届いたときに薬が効くように設計されている薬
徐放性製剤
薬の効き目が持続し、服薬回数を減らすように設計されている薬
その他
コーティングで苦味やにおいを抑えている薬

これら以外の薬も大きさや形には意味があるので、自己判断で割ったり砕いたりするのはやめましょう。

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