第7章経口栄養療法
7-6:ユニバーサルデザインフード(UDF)[universal design food]
■ユニバーサルデザインフード(UDF)[universal design food]
UDFとは,業界団体である日本介護食品協議会が2003年に制定した市販介護食品の自主規格をクリアしていることを示すユニバーサルデザインマークが表示された食品である.表1に示すように,UDFは噛む力と飲み込む力を目安に「かたさ」や「粘度」の自主規格によって4つの区分に分けられている.また,4つの区分の他に,とろみ調整食品についてもUDFマークが付けられ,とろみのつき具合や加える量などの表示が統一されている.このマークの適用対象は日本介護食品協議会に加盟している企業であり,すべての介護食品に表示されているわけではない.
UDFは咀嚼機能の程度によって高齢者向けの食品を分類しており,嚥下機能の程度によって分類している嚥下困難者用食品とは対象者や評価方法が異なる.よって,表1に示すように,UDFの「かまなくてよい」と嚥下困難者用食品の許可基準Ⅱ,Ⅲが重なっていても,相互の対応が完全に一致しない場合があるので注意が必要である.
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