第5章栄養状態の評価
5-2:上腕周囲長(AC)[arm circumference]
■上腕周囲長(AC)[arm circumference]
上腕の周囲を測定した値.利き手と反対側の上腕中点をメジャーで測定する(図1).片麻痺がある症例などでは非麻痺側を測定する.測定した値は日本人の身体計測基準値JARD2001(参考文献5-2-4)の年齢・性別の中央値と比較し,80~90%未満で軽度栄養障害,60~80%未満で中等度栄養障害,60%未満で高度栄養障害を疑う(参考文献5-2-5).
図1●上腕周囲長(arm circumference:AC)の測定法
a:患者を座位または仰臥位にし,計測者は測定する腕(非利き手,麻痺がある場合は健側)の肘を直角に曲げ,上腕部は胴体に向かって平行に添わせる.
b:肩先(肩峰:A点)から肘頭(B点)の距離を中心点とする.
c:患者の腕を下げ,腕をインサーテープの輪の中に通し,テープの輪を目視した中心点まで移動させる.皮膚を圧迫しない程度に輪を締め,皮膚が戻るのに合わせてテープを自然にゆるめた位置で0.1 cmの近似値まで読み取り記録する.
(文献5-2-14より引用)