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キーワードでわかる臨床栄養

第2章栄養素とその代謝

2-7:ビタミンB2[vitamin B2, riboflavin]

■ビタミンB2[vitamin B2, riboflavin]
 血清ビタミンB2基準値:65.1~111.4 ng/mL
 ビタミンB2活性を示す化合物には,リボフラビン,フラビンモノヌクレオチド(FMN),フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)の3種類がある.食品中にはFMN,FADなどの形態で含まれており,主な供給源は肉類(特にレバー),牛乳などがあげられる.摂取されたFMN,FADは,脱リン酸化酵素によりリボフラビンが遊離され,エネルギー依存性,Na依存性に小腸上部で吸収される.血漿中では,大部分が免疫グロブリンと強く結合し,アルブミンとの弱い結合もみられる.
 組織内への取り込みは,遊離型リボフラビンとしてキャリアを介して取り込まれ,FMNまたはFADに変換される.組織中の貯蔵量は肝臓で最も多く,全体の1/3程度であり,腎臓,心臓などでも多い.FMNおよびFADは,タンパク質と結合してフラビン酵素として,エネルギー代謝,酸化還元反応に作用している.FMN,FADは加水分解され,遊離リボフラビンとなり,余剰分が尿中から排泄される.
 ビタミンB2の欠乏症は,欠乏から数カ月後に起こり,代表的な欠乏症に口唇症,口角炎などがあげられる.

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