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第12章在宅栄養管理

12-1:栄養サポートチーム(NST)・在宅療養サポートチーム(hST)[nutrition support team, home care support team]

栄養サポートチーム(NST)・在宅療養サポートチーム(hST)
[nutrition support team, home care support team]
 地域一体型NSTということで,全国各地で取り組みが行われているが,在宅での栄養管理を得意とする医師が少ないことや,在宅医による管理栄養士の雇用が少ないことで,なかなかうまくいかない状況があった.ここで大津市(人口34万人)の導入例を紹介する.大津市では,人口5万人程度のエリアごとにhSTを結成した.事務局を地域包括支援センター(行政)が,リーダーをケアマネジャーが,サブリーダーを医師,歯科医師,薬剤師が担当し,各エリアに管理栄養士を置き,1人の管理栄養士をいくつもの在宅医が雇用することとした.各チームの勉強会(定例会)で定期的に栄養にかかわることをテーマとすることで,在宅NSTの代わりを担うものとなっている.多職種の連携だけでなく,同職種の連携によって強固なhSTに発展し,地域が1つの大きな病院のように,いくつもの診療所(医科・歯科),いくつもの薬局,いくつもの訪問看護ステーション,いくつもの居宅介護支援事業所,入院施設,療養施設が連携し,あたかも道は病院の廊下であり,自宅は病室のごとくとなって,自宅で安心して最期を過ごせる環境となることが目標である.いずれは,hSTに市民(住民)も巻き込み,地域包括ケアシステムの一端を担うことが期待されており,そのスパイスになるのが,“食”であると考えている.

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