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キーワードでわかる臨床栄養

第11章高齢者の栄養管理

11-2:コラーゲンペプチド[collagen peptide]

コラーゲンペプチド[collagen peptide]
 褥瘡予防,治療におけるビタミンや微量元素の重要性についてはわが国においてもここ数年急速に認識されつつあり,微量元素を含む補助食品(ブイ・クレスなど)が多く使用されている.ただ多くの栄養素などでは無作為化比較試験(RCT)を行われることが少なくエビデンスに乏しい.そのなかで最近,コラーゲンペプチドの創傷治癒における効果が注目を浴びてきている.コラーゲンペプチドに特徴的なヒドロキシプロリンを含むジペプチド(プロリン-ヒドロキシプロリン,ヒドロキシプロリン-グリシン)が線維芽細胞を刺激し,その結果線維芽細胞が創傷治癒に欠かせないコラーゲン,エラスチン,ヒアルロン酸を合成する(図2).山中らはコラーゲンペプチドを含む補助食品(CP10)を用いて多施設でRCTを行い,コラーゲンペプチドの治癒効果を示した(図3).また真壁によってコラーゲンペプチド含有飲料を用いることで角質水分量が増加してスキン-テアの予防につながる可能性が示されている(参考文献11-2-9).

図2●コラーゲンペプチドと創傷治癒(文献11-2-8より引用)

図3●コラーゲンペプチド含有飲料の創傷治癒効果
グラフは各群における解析対象患者の平均値を示す
*p<0.05,非投与群と比較してSteelの検定(片側)で有意差あり
(文献11-2-8より引用)

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