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キーワードでわかる臨床栄養

第10章各疾患の栄養管理

10-6:行動療法[behavioral therapy]

行動療法[behavioral therapy]
 食事療法と運動療法の指導だけでは,肥満者の減量と長期維持は困難な場合が多い.行動療法をとり入れることで,患者自らが問題に気づき,対策を考え,是正に継続して取り組むことができるようになる.結果,問題点が改善し,克服につながる.
 これまでの生活環境や食習慣,体重履歴を丁寧に聞き取り,ともに振り返ることで,肥満となった原因や長期的な減量を阻害する問題点を解決する糸口を見つけ,対策を講じることができる.例えば患者本人が定めた目標の達成度を記入する自己管理表やグラフ化体重日記などを毎日記録し,視覚的に自己にて振り返り,気づき,さらに管理することが有用である.
 定期的に医療者とともに,毎日の取り組みと治療効果を併せて解析し,達成できた項目は言葉による報酬などを与え,取り組みへの意欲を強化する.生活習慣や食事を是正して長期間継続することが,減量とさらにはリバウンド防止につながる.また,肥満者特有の食行動のくせやずれを把握できる「食行動質問表」を利用するのもよい.

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