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キーワードでわかる臨床栄養

第10章各疾患の栄養管理

10-16:炎症をコントロールする栄養[immune control nutrition]

炎症をコントロールする栄養[immune control nutrition]
 エイコサペンタエン酸(EPA)などのn-3系多価不飽和脂肪酸(N3PUFA)はEPAカスケードによって代謝され,PGE2やLTB4を減少させ,抗炎症的に働くことが知られている.こうしたプロスタノイドの変化は炎症反応や免疫反応に影響を与えることがわかっており,多くの研究がなされている.ループス腎炎のマウスモデルでN3PUFAの投与によって炎症性サイトカインの抑制を示したり,臨床では乾癬患者,リウマチ性関節炎患者,潰瘍性大腸炎患者,AIDS患者においてもN3PUFAの抗炎症効果が示されている.
 一方,n-6系多価不飽和脂肪酸である,γ-リノレン酸(GLA)も抗炎症効果が示されており,EPAに加えてバランスよく,GLAを加えることで,さらなる抗炎症効果を発揮するという報告もある.

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