第10章各疾患の栄養管理
10-12:短腸症候群と可溶性食物繊維[soluble fibers]
■短腸症候群と可溶性食物繊維[soluble fibers]
可溶性食物繊維(ペクチン,グアーガム)は,胃内容の粘稠度を増して胃排泄を遅らせたりする作用をもつ.また,大腸内で腸内細菌の発酵によりつくられる短鎖脂肪酸の前駆物質でもあり,SBS患者にとってはエネルギー利用の面からも役立っている.
一方,不溶性食物繊維は消化管ではほとんど消化されずに便形成に役に立つが,SBS患者においては窒素,カルシウム,亜鉛などの便への喪失を増加させるためにむしろ有害と考えられている.
【各章目次】
- 第1章:栄養障害と栄養療法
- 第2章:栄養素とその代謝
- 第3章:侵襲に対する生体反応
- 第4章:栄養と免疫,および生体防御機構
- 第5章:栄養状態の評価
- 第6章:栄養療法の実践
- 第7章:経口栄養療法
- 第8章:経腸栄養法
- 第9章:静脈栄養法
- 第10章:各疾患の栄養管理
- 第11章:高齢者の栄養管理
- 第12章:在宅栄養管理
- 付録
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