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キーワードでわかる臨床栄養

第1章栄養障害と栄養療法

1-1:メタボリックシンドローム[metabolic syndrome]

■メタボリックシンドローム[metabolic syndrome]
 メタボリックシンドロームは,インスリン抵抗性,動脈硬化性脂質異常症,高血圧症を合併する動脈硬化特に心血管病変のハイリスク状態である(参考文献1-1-4).
 脳血管障害と心血管病の動脈硬化性疾患は,がんに匹敵する死亡原因であり,しかも中高年に突然発症して,死に至らなくても重篤な後遺症を残すことも多いので,ある意味がんよりも深刻で悲惨な病気である.
 肥満,脂質異常症,耐糖能異常,高血圧は,動脈硬化性疾患のリスク因子であり,「死の四重奏」とも呼称されている.肥満のうちでも皮下脂肪よりも内臓脂肪に脂肪が蓄積する内臓脂肪型肥満の方がハイリスクである.腹腔内脂肪量が増加すると過栄養による疾患が増加する(参考文献1-1-4).メタボリックシンドロームの診断基準については10-6:メタボリックシンドロームの診断基準[metabolic syndrome](https://www.nutri.co.jp/nutrition/keywords/ch10-6/keyword2/)も参照.

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