2023年07月28日
訪問看護で栄養評価を行った75 歳以上の6割が"痩せ"
食べられていても"体重減少"
栄養療法食品を開発・製造・販売するニュートリー株式会社(本社:三重県四日市市、代表取締役社長 武政栄治、以下、ニュートリー)は、2022年8月25日~10月28日、全国の訪問看護ステーションの訪問看護師を通じ、訪問看護を受けている経口摂取可能な75 歳以上の後期高齢患者(以下、居宅療養高齢者)378人を対象に「栄養介入の実態調査」を実施しました。
調査結果を元に、居宅療養高齢者の低栄養や虚弱のリスクに詳しい医療法人社団 悠翔会佐々木淳先生の協力を得て、医療者および一般の方々にわかりやすい対策方法をまとめ、WEB セミナー、栄養指導冊子、アニメーション動画を用意し、8月4日(金)の栄養の日に併せ、調査結果を発表するに至りました。
【調査結果概要】
◆食事や栄養に問題があるが「食べられている」と回答した方に当てはまる問題点として、「痩せてきている」、「るい痩がある」があげられた(図1)。背景には、食事環境が原因でエネルギー摂取が不足している状況と、病気による炎症反応でエネルギー消費量が増加している状況が考えられる。
◆栄養評価の担い手は看護師が中心で、栄養評価を行った居宅療養高齢者のうち62%が痩せ(図2)。
◆栄養評価を行うきっかけとして「体重減少がある」「低体重傾向である」など"痩せ"への気づきがあげられた(図3)。
◆患者が製品を購入し、使用する決め手は「味が好みであった」に次いで、「医療者の推奨があったから」があげられた(図4)。
◆紹介された製品利用により、患者の栄養状態が改善したと回答した方は45%。患者の栄養状態以外に生活の改善がみられたと回答した方は43%で、活力向上や食事への意欲向上、体重の維持・増加などの成果を得ていた。
【調査概要】
●調査主体 : ニュートリー株式会社
●調査協力 : 株式会社メディバンクス
●調査対象 : 全国の訪問看護ステーションに勤務する訪問看護師で、利用者の栄養介入状況などを把握している方。または、看護師で以下の対象条件を全て満たす利用者の担当者。
〈1〉経口摂取可能〈2〉半年以内の介入〈3〉75 歳以上〈4〉本調査許諾者
●回収方法 : FAX で提出
●回収期間 : 2022年8月25日~10月28日
●回収総数 : ①事業所281件 ②居宅療養高齢者378名
調査結果の詳細はこちらをご覧ください
調査結果を踏まえ、居宅療養高齢者の低栄養や虚弱のリスクに詳しい、医療法人社団 悠翔会 佐々木淳先生からコメントをいただきました。
【医療法人社団 悠翔会 理事長・診療部長 佐々木淳先生コメント】
飽食の時代に、居宅療養高齢者は"飢餓"か。体重と筋肉を守ろう。
居宅療養高齢者に多い「痩せ」は、「低栄養」の危険サインであり、早期発見が重要です。「食事を食べている」ということだけで安心していると、①必要な栄養量を充足できていない②たんぱく質の摂取量が足りないということを見落としがちです。必要な栄養量は、個々の体格や活動量、抱えている疾患などによって異なります。特に体を動かしたり(負荷のかかるリハビリなど)、炎症性疾患を抱えていたりする場合は、通常の必要量より多くの栄養が消費されます。また、たんぱく質は体を動かしている筋肉を作っていますが、身体活動に必要なエネルギー源が枯渇すると、分解され栄養源となります。そのため筋肉量が減り筋力も低下し、転倒やそれに伴う骨折リスクの上昇、栄養不足による免疫力の低下、褥瘡の発生などを引き起こします。
「痩せ(体重減少)」は栄養状態を見直す重要なサインです。以前に比べて体重が減って活気がないことに気づいたら、それ以上痩せないこと、体重を増やすことを目指しましょう。
最近では、飲み込みが困難な方のためや、QOL 低下の要因ともなる褥瘡の悪化を防ぎ治癒するための特別用途食品も登場しています。新たな視点として関心を持っていただきたいと思います。
今後もニュートリーは情報発信と、商品開発を通じて、一人でも多くの方のQOL 向上に貢献するとともに、多様化する医療ニーズに応え、医療・介護に携わる人々を支援してまいります。
食べられていても"体重減少"
栄養療法食品を開発・製造・販売するニュートリー株式会社(本社:三重県四日市市、代表取締役社長 武政栄治、以下、ニュートリー)は、2022年8月25日~10月28日、全国の訪問看護ステーションの訪問看護師を通じ、訪問看護を受けている経口摂取可能な75 歳以上の後期高齢患者(以下、居宅療養高齢者)378人を対象に「栄養介入の実態調査」を実施しました。
調査結果を元に、居宅療養高齢者の低栄養や虚弱のリスクに詳しい医療法人社団 悠翔会佐々木淳先生の協力を得て、医療者および一般の方々にわかりやすい対策方法をまとめ、WEB セミナー、栄養指導冊子、アニメーション動画を用意し、8月4日(金)の栄養の日に併せ、調査結果を発表するに至りました。
【調査結果概要】
◆食事や栄養に問題があるが「食べられている」と回答した方に当てはまる問題点として、「痩せてきている」、「るい痩がある」があげられた(図1)。背景には、食事環境が原因でエネルギー摂取が不足している状況と、病気による炎症反応でエネルギー消費量が増加している状況が考えられる。
◆栄養評価の担い手は看護師が中心で、栄養評価を行った居宅療養高齢者のうち62%が痩せ(図2)。
◆栄養評価を行うきっかけとして「体重減少がある」「低体重傾向である」など"痩せ"への気づきがあげられた(図3)。
◆患者が製品を購入し、使用する決め手は「味が好みであった」に次いで、「医療者の推奨があったから」があげられた(図4)。
◆紹介された製品利用により、患者の栄養状態が改善したと回答した方は45%。患者の栄養状態以外に生活の改善がみられたと回答した方は43%で、活力向上や食事への意欲向上、体重の維持・増加などの成果を得ていた。
【調査概要】
●調査主体 : ニュートリー株式会社
●調査協力 : 株式会社メディバンクス
●調査対象 : 全国の訪問看護ステーションに勤務する訪問看護師で、利用者の栄養介入状況などを把握している方。または、看護師で以下の対象条件を全て満たす利用者の担当者。
〈1〉経口摂取可能〈2〉半年以内の介入〈3〉75 歳以上〈4〉本調査許諾者
●回収方法 : FAX で提出
●回収期間 : 2022年8月25日~10月28日
●回収総数 : ①事業所281件 ②居宅療養高齢者378名
調査結果を踏まえ、居宅療養高齢者の低栄養や虚弱のリスクに詳しい、医療法人社団 悠翔会 佐々木淳先生からコメントをいただきました。
【医療法人社団 悠翔会 理事長・診療部長 佐々木淳先生コメント】
飽食の時代に、居宅療養高齢者は"飢餓"か。体重と筋肉を守ろう。
居宅療養高齢者に多い「痩せ」は、「低栄養」の危険サインであり、早期発見が重要です。「食事を食べている」ということだけで安心していると、①必要な栄養量を充足できていない②たんぱく質の摂取量が足りないということを見落としがちです。必要な栄養量は、個々の体格や活動量、抱えている疾患などによって異なります。特に体を動かしたり(負荷のかかるリハビリなど)、炎症性疾患を抱えていたりする場合は、通常の必要量より多くの栄養が消費されます。また、たんぱく質は体を動かしている筋肉を作っていますが、身体活動に必要なエネルギー源が枯渇すると、分解され栄養源となります。そのため筋肉量が減り筋力も低下し、転倒やそれに伴う骨折リスクの上昇、栄養不足による免疫力の低下、褥瘡の発生などを引き起こします。
「痩せ(体重減少)」は栄養状態を見直す重要なサインです。以前に比べて体重が減って活気がないことに気づいたら、それ以上痩せないこと、体重を増やすことを目指しましょう。
最近では、飲み込みが困難な方のためや、QOL 低下の要因ともなる褥瘡の悪化を防ぎ治癒するための特別用途食品も登場しています。新たな視点として関心を持っていただきたいと思います。
今後もニュートリーは情報発信と、商品開発を通じて、一人でも多くの方のQOL 向上に貢献するとともに、多様化する医療ニーズに応え、医療・介護に携わる人々を支援してまいります。
【NUTRI関連ページ】
・「栄養不足で痩せたら大変!!~家族が知っておきたい痩せ予防~」公式YouTubeチャンネルで公開
・【WEBセミナー】特別講演 悠翔会 佐々木淳先生/高齢者の体重減少を止める食支援