社員インタビューEmployee Interview
想像力を働かせて仮説と検証を重ね、
お客様に寄り添うニュートリー品質へ。
品質保証部 品質保証課 M.S.
入社年:2008年
※業務内容、所属部署は取材当時のものです。
大学・大学院では生物に関わる基礎研究を行っていて、特に関心があったのは生物が持つ恒常性でした。恒常性とは、たとえば人なら自分の身体を治す力や、少しバランスが崩れたところを元に戻すことです。自然治癒力とも言えるかもしれません。就職活動の際にニュートリーの存在を知り、一般の食品と薬の間にある「栄養療法」という分野に興味を持ちました。
入社時は開発職を希望していましたが、「まずは現場を知ることだ」と、営業部門へ。
営業職では医療・介護現場で、どのような方が弊社の製品を使い、どのように貢献できているのかを知れたので、とても重要な期間でした。その後、製品開発を経験して、現在は品質保証を担当しています。
品質保証部は、開発から製造、出荷、販売、さらにお客様のもとに届いた後まで、全ての工程に関わります。開発部門とは、原料・包材の選定段階から連携し、お客様が問題なく使用できるか、必要な機能を網羅できているか等を確認します。また、製造過程において安定した品質の製品を作り続けられるかの検証も行ないます。製造された製品の検査は他部署で実施しますが、製品を出荷して良いかの最終ジャッジを下すのは品質保証部です。市場に出た製品の責任はすべて品質保証が持つので、ここは緊張感が走るところです。というのも、私たちの扱う製品は一般の食品と比べて、代わりのきかないものだから。供給を止めてはいけない責任感は私たちの部署のみならず、全社で共通していると感じます。
私たちの仕事を分かりやすく説明する時は「食品製造における科捜研(科学捜査研究所)」のよう、とお伝えしています。製品にトラブルが発生し、お客様からお申し出をいただいた際は私たちが調査や検証を担当します。たとえば容器が破損していたら、「この破れ方なら、こういう力が入っているのでは?」と想像して、それが工場で発生するのか出荷後なのかなどを推測し、仮説を立てて検証します。最終的に原因を突き止めて問題解決へ、という流れです。経験値も必要ですが、むしろ想像力が大切ですね。立てた仮説がぴったり合うと「やるやん!」と思うほどの達成感があります。加えて、普段から開発や製造のメンバー、製造委託先、包材メーカーなど、外部の方々との連携も欠かせません。
これまでで一番苦労し心に残っているのは、ある製品の容器が注入時に破損してしまうという、お客様からのお申し出です。この製品にはアルミパウチの容器を使用しており、注入の際、私たちの想定よりも強い圧力がかかってしまうことがあると分かり、1日も早い事象解決のため研究開発部門と協力し検証を開始しました。
アルミパウチは破損してしまうからといって強度を上げすぎると、注入時に強い力が必要で手が痛くなってしまうなど使用される方の負担になってしまうため、そのバランスが重要です。想定される使用条件をすべてクリアできる方法を必死で探り、何とか解決に至りました。お客様にご迷惑をおかけして心苦しい経験ではありますが、必死の検証により得られた包材に関する新たな知見が、今では重要な財産となっています。
ニュートリーには「まず、やってみよう!」という社風があります。 取り扱う製品の領域が幅広く、原料も包材も製造方法も違う上に、お客様の使い方もさまざま。そのような環境でチャレンジさせてもらえることでいろいろな経験が積めます。今後の目標は、この栄養療法の分野に影響を与える仕事をすること。今はない新しいアプローチを業界に提案し、将来のスタンダードになるようなモノづくりをしたいです。
ニュートリーは、栄養療法に特化した製品を開発から製造、販売までできる会社です。また、自分次第で仕事を任せてもらえます。同じ部署のメンバーはみなが「どうしたら製品がより良くなるか」というシンプルな想いで業務に取り組んでいます。目の前の事象に疑問を持ち、想像力を働かせて探求し、課題をクリアにしていく。うまくいくことばかりではないですが、新しい知見の蓄積や業界の発展に寄与できる点におもしろさを感じています。入社を検討されている方にも薬とはまた違うアプローチを“食品”で行う楽しさを感じていただきたいです。