社員インタビューEmployee Interview
目指すのは、「こんな製品待っていた」。
幅広い経験を積み重ね、
医療・介護現場で役立つ製品を。
研究開発部 製品開発課 A.Y.
入社年:2020年
※業務内容、所属部署は取材当時のものです。
大学では栄養学を学びました。卒業後は食品メーカーで製品開発を希望していたのですが、たくさんある食品メーカーの中でもニュートリーは、栄養療法に特化した会社。医療・介護用の食品を取り扱っている点に惹かれ、新卒で入社しました。今思えば、家族が病気のため流動食を使用しており、昔から栄養療法食品が身近にありました。管理栄養士の道を選んだのもそれが理由の一つです。
実際に働いてみて、何も知らない製品開発の工程を把握するのに時間がかかりました。原料の特性、製造工程、関連法規など、開発にあたるには幅広くかつ深い知識が必要になります。製品開発では原料の選定から配合バランスをはじめ、粘度や物性といった規格も決めます。その後はそれに基づいて 製造工程での原料の投入順や殺菌工程、温度・湿度などの環境設定まで、考えながら決めていきます。
私が多く手掛けているのが、すでに販売されている製品の原料変更です。 これは、例えば製品の原料が終売となった場合などに、製品を継続供給するために必要な業務。代替の原料を探して研究室で試作し、ラボ評価で品質や物性、風味などをチェックします。 原料の切り替えはすでに販売されている製品と変わらない品質を維持することが大切。ラボで評価したのち、工場での製造ラインへ落とし込み、最終的に品質保証部門で製品の判定をしてもらい、原料の切り替えへと繋げます。
製品の安定供給のためには、この一連のプロセスをスピーディに行う必要があり、うまくいかない時は方向を変えて次々と試していきます。製品によっては30パターン以上の試作を繰り返すこともあるほどです。このように苦労してできた製品が問題なく製造でき、出荷される時は達成感がありますが、お客様に使っていただいて初めて安心できます。
同じ部署で先輩方の製品開発を見ていると、目指したい開発者像が見えてきました。一つは、こだわりを持つこと。患者さんのために入れたい原料を決まった製品規格の中に落とし込み、こだわりを持って良い製品開発に繋げていくことが大事だと思います。もう一つは、周りを巻き込むこと。社内の他部署はもちろん、原料メーカーや医療・介護施設のお客様も巻き込んで、いろいろな人の意見やお力を借りて製品化していきたいです。先輩方からは仕事をする上でいい刺激を受けています。
製品開発者としての私の強みは、さまざまなタイプの製品に関わってきたことでしょうか。流動食なら流動食だけとか、とろみ材ならとろみ材だけではなく、流動食もとろみ材も、ゼリーや飲料もすべて満遍なく担当してきました。これまでの経験を活かして自分が一から製品開発するとしたら、お客様から本当に求められている製品を作りたい。営業担当者と一緒に医療・介護現場のお客様の元に行って直接、生の声を聞きたい。現場の要望は小さなことの積み重ねだと思うので、それを聞いた上でお客様に求められる製品を、お客様と一緒に作り上げていきたいです。
ニュートリーは、新人でも挑戦させてもらえる環境があると思います。少人数だからこそ「これをやってみようか」と、社歴を問わずいろいろな人にチャンスがあります。提案も受け入れてもらいやすく、相談もしやすい環境です。また、とろみ材やゲル化材の工場があるので、ラボで何かあればすぐに工場に行ってラインテストをしながら製品化まで持っていけます。この一連の作業がスピーディにできるのはニュートリーの強みです。また、他部署からでも製品開発を提案できる「アイディア提案BOX」などもあり、なかなか開発課では思いつかない意見も出てくるので参考になります。
製品開発を一緒に進める仲間は、積極的に自分で動ける人がいいです。あと、あまり心配性でなく、ある程度「これで行ける!」と決断できる人。精いっぱい努力を積み重ねたら、最終的には思い切りよくやれる人がいいですね。