第6章栄養療法の実践
6-2:Harris-Benedictの式
■Harris-Benedictの式
間接熱量計はきめ細かなエネルギー消費量の測定に適しており,その値から各人のその時期の必要エネルギー量を推測することができる.刻々と状態が変化するような患者のエネルギー消費量とそれから推定する所要量を決定することができる利点がある.しかし,簡易となったとはいえ装置は高価であり,あらゆる施設に設置されているわけでもない.また,たとえ装置があったとしてもすべての患者に使用するわけにはいかず,通常はつぎのHarris-Benedictの式(表2)を用いて,基礎エネルギー消費量(basal energy expenditure : BEE)を推定することが一般に行われている.
患者の全エネルギー消費量(total energy expenditure : TEE)はBEEをもとに算出され次式で表わされる.
[TEE=BEE×activity factor ×stress factor]
(文献6-2-3をもとに作成)